WordPressドクターへの依頼背景と相談内容
埼玉県越谷市で複数の飲食店舗を展開するクライアントは、レストランやカフェ、テイクアウト専門店など、多様な業態を地域密着で展開している飲食企業です。自社ホームページでは、店舗の紹介やメニュー情報、予約・求人情報などを掲載し、日々の情報発信に活用していました。
ホームページはWordPressで構築され、これまで無料テーマを使用していましたが、「スマートフォンでの見づらさ」や「デザインの古さ」が課題となっており、担当者様が独自に新しいテーマへの切り替えを実施されました。
ところが、テーマを変更した直後から、トップページのレイアウト崩れ、画像の拡大・縮小の不具合、メニュー表の表示ミス、スマホ画面でのボタン押下エラーなどが多数発生。予約フォームも正常に動作せず、ユーザーからの問い合わせも「表示が変」「文字が読みにくい」といった指摘が相次ぐ事態となってしまいました。
「元に戻すにも、どうすればよいか分からない」「ページの構成やリンクが壊れてしまっているかもしれない」といった不安から、早急な復旧を希望し、WordPress専門の復旧・トラブル対応を行うWordPressドクターへ相談をいただきました。
WordPressサイト調査と技術的課題の特定
WordPressドクターでは、サイトの現状をヒアリングとあわせて精査しました。まず、フロントページを含む全ページのデザイン表示状態を確認したところ、以下のような複数の課題が浮かび上がりました。
まず明らかになったのは、新たに導入されたテーマが旧テーマで使用されていたウィジェット構造やショートコード仕様と非互換であるという点でした。トップページのレイアウトには、旧テーマ専用のショートコードが使われており、新しいテーマではそれが機能せず、空白のブロックやレイアウト崩れが生じていました。
次に、カスタム投稿タイプの表示がうまく継承されておらず、特に「ランチメニュー」「スタッフ募集」といったコンテンツが、テーマ変更によって非表示になっていたことが判明。カスタム投稿のテンプレートファイルが新テーマに対応していなかったため、メニュー一覧などが正しく表示されていなかったのです。
また、旧テーマで独自に設定されていたCSS(スタイル調整)がfunctions.phpやstyle.cssに直書きされており、テーマ変更時にすべてリセットされてしまったことも、表示のズレやボタン配置の崩れの原因となっていました。
さらに、予約フォームに関しては、プラグイン自体は有効でしたが、テーマのCSSとの干渉によって入力フォームの幅や送信ボタンの表示が崩れており、モバイル環境で特に深刻な見づらさを引き起こしていました。
WordPressに実施した対応と復旧内容
課題を整理した上で、WordPressドクターでは元の見た目を再現しながら、新テーマに合わせた最適な調整を行う方針で復旧作業を進めました。
まず行ったのは、旧テーマから新テーマに移行する際に影響を受けたウィジェットとショートコードの構成の確認。機能しないショートコードについては、すべて手動で置き換えを行い、新テーマに対応したレイアウトブロックを活用してトップページの構成を再構築しました。
カスタム投稿タイプの非表示問題に対しては、functions.phpで該当の投稿タイプを有効化し、新テーマのテンプレートファイルを子テーマ側で作成。「ランチメニュー」「求人情報」など、重要な情報が再び一覧・詳細ページで見られる状態に復元しました。
次に、以前のCSSスタイルを旧テーマから抜き出し、必要な要素のみを整理して新しい子テーマに反映。見出しデザイン、ボタンの余白、背景画像の位置調整など、細かなデザイン要素をひとつひとつ修正しながら、スマホ・タブレット・PCで違和感のない表示となるよう微調整を行いました。
予約フォームについても、プラグイン側のHTML構造を分析し、テーマ側のスタイルと衝突している要素を上書きCSSで修正。レスポンシブ環境下でも問題なく送信できるフォームへと整備され、ユーザーの操作性も向上しました。
今回の作業にかかった費用
サイト調査およびプラン策定ーー15,000円
ウィジェットとショートコードの修正ーー20,000円
カスタム投稿テンプレート作成ーー15,000円
CSS調整とフォーム修正ーー15,000円
合計ーー65,000円(税抜)
作業期間はおよそ4営業日
業務時間外の深夜メンテナンスも含め、サイト公開を止めることなく対応が完了しました。
WordPressドクターの対応成果とクライアントの反応
復旧後、広報担当者様からは「元通り以上」「焦っていましたが、結果的に以前より整理されて見やすくなりました」との感謝の言葉をいただきました。
特に、「スマホでの予約フォームがきれいに表示されるようになった」「トップページに店舗ごとの導線がしっかり配置された」といった点については、実際にユーザーからの反応もよくなったとのことです。
さらに、「今回のようなことがまた起きたら、すぐ相談できる安心感がある」として、WordPressドクターの保守相談プランへの加入も検討されることになりました。
おわりに
WordPressテーマの変更は、見た目を手軽に刷新できる一方で、表示崩れや機能停止といったトラブルの引き金になりやすい作業でもあります。特に、旧テーマで独自のショートコードやウィジェットを使っていた場合、新テーマではそれが非対応であることも多く、「思わぬ崩れ」が発生します。
今回のように、見た目を戻すだけでなく、テーマに合わせた最適な調整と、再発防止の知識を得られるサポートは、日々サイトを運用していくうえで大きな助けになります。
「テーマを変えてみたら、表示が変になった」「何を修正すればいいか分からない」といった悩みを抱えている方は、ぜひWordPressドクターのような専門チームに相談してみてはいかがでしょうか。
一時のトラブルが、より良いサイト運営のきっかけになることもあります。